ライブで自分が体験して学んだトラブル・失敗とその対策
バンド活動をしているとやっぱり”ライブ”がしたくなりますよね?
特にバンドを初めて組んだ初心者の方に教えてあげたいのですが、初ライブはほぼほぼ失敗するものです。
自分やメンバーの頭の中には有名アーティストのように華麗に演奏をしているように感じても、客席に見に来てくれている友達に撮ってもらった動画を見てみると目も当てられないような演奏にショックを受けることも多々あるでしょう(多々ありました)。
もちろん、そういった失敗を経てバンドや個々の演奏技術やパフォーマンスは成長していくものですが、どういうようなトラブル・失敗が起きがちなのか前もって知っておくことができたらそれに対して対策をすることが可能です。
今回は自分のバンド活動から過去起こしてしまった失敗、今後そうならないための対策を時系列ごとにご紹介します。
目次
本番数カ月前
・曲決め
ライブの日からかなり前ですが、実はここから失敗は潜んでいました。
バンドを結成し、なんの曲を演奏するかメンバーと話し合う際、意識が向きがちなのは
「流行りの曲」や「演奏したい楽器のフレーズ」などを重視して決めがちですが、気を付けなければならないのは「自分の演奏レベルを考慮して無理のない選曲をしているか?」ではないでしょうか?
「ちゃんと初心者におすすめの曲を調べているよ」と思っている方へ、その選曲に”ボーカルのキー”も考慮に入れているでしょうか?
意外と忘れがちなのですが、とても重要でバンドの顔と呼べるボーカルが歌えないようなキーの選曲を選んでしまうと必ずといっていいほど初ライブは悲惨な結果となるでしょう。
対策
選曲の際、ボーカルにこの曲のキーが出そうか聞いてみましょう。
さらにいい手段として、選曲を多めに決めて置き、ボーカルを含むメンバーでカラオケでその曲を歌い、曲決めに役立てる方法がお勧めです。
キー的に厳しいけど、どうしてもその曲を演奏したい場合はボーカルの方は勇気をもってキーを下げるようほかのメンバーに言いましょう。
この判断が遅れると自他ともに今後苦しめる結果となります。
・ライブの日程決め
基本的に初心者の初ライブの際は、楽曲の演奏がある程度形になってきてからライブの予定を入れるほうが無難ですが、やむ負えず先に決めてしまう場合は”一曲当たりひと月+α”位で考えておいたほうがいいでしょう。
またこの考え方でライブの日程から逆算して曲数を決めるといいのかもしれません。
スタジオ練習
メンバー全員が初心者の場合、スタジオでの練習がどういった意味合いで行うものかよくわからない方も多いと思います。
スタジオでの練習はあくまで、メンバーとの”合わせ”練習であり個々の弾けないフレーズ練習や楽譜を覚える場所ではありません。
こういう状態の人がメンバーに一人でもいるとその人に練習を合わせなければならず、時間と金を無駄にします。
対策
スタジオ練習をする際は事前に「どの曲を」「どれだけ」やるかを数日前からメンバー間で意識統一をしておき、個々が責任をもって自分のパートを弾けるようにしておくようにしておきましょう。
ライブ数日前
やっとライブという文字が顔を出しましたが、ライブ数日前にしておくことが多々あります。
・ギター弦交換
長い間張りっぱなしにしておいたことによる弦の劣化によるものであるのはもちろん、本番では練習の時より知らずにピッキングに力が入りがちになります。
”本番の時に限って演奏中に弦を切る”というより本番の演奏中に弦を切るほうが自分の場合は多かったです。
対策
そうならないためにもライブ本番前にギター弦の交換を行っておきましょう。
タイミングとしてはできるだけライブ直前のほうがいいのですが、弦の交換したてはチューニングが安定せず、ただでさえ緊張する本番では自分はおすすめしません。
自分の場合はチューニングが安定するライブ3日前~遅くても1週間前に交換を行っています。
・持ち時間の確認
たいていの場合ライブハウスでの出演は自分たちだけでなくほかのバンドとともに演奏すると思います。
そのため各バンドごとに”持ち時間”が決められており、その時間をオーバーして演奏を続けることは他のバンドやスタッフに迷惑をかけることになります。
対策
スタジオ練習時に時間の計測を行うようにし、MCを入れる頻度・長さを考えて置き、ライブ本番舞台上でも経過時間が確認できるように時計を持っていくと良いでしょう。
ちなみに時計は携帯や腕時計よりも床においても確認できるような置時計がお勧めです。
・ライブハウスでの機材の下調べ
初心者バンドの方のほとんどはライブの使用アンプはライブハウスでのアンプを使用すると思います。
しかしギターアンプといってもその種類はさまざまで、その種類ごとに音、操作方法は異なります。
そのことを知らずにぶっつけ本番でその機材を使用するとうまく音作りができないばかりでなく、故障の原因となるため事前に調べておく必要があります。
本番で使用するアンプが練習スタジオにも設置されている場合はいいのですが、そうでない場合はせめてそのアンプの使用方法(電源の付け方など)など最低限の知識は予習しておき、わからなければ本番の日のリハ前にスタッフに使用方法をきくのも手でしょう。
・リハーサルの段取り決め
忘れがちなのがリハーサルの段取りはどうするか?ではないでしょうか?
リハーサルの目的はPAさんによる自分側・客席側の音響バランスの調整が目的です。
おすすめの内容は
・全パートが演奏している一番音量が大きい部分(曲のサビ等)
・楽器類の音色が変わる部分(ギターソロなど)
・ボーカルのハモリがある部分
このあたりでしょうか?
大体一バンドあたり準備、片付けも含めて10分~15分ほどなのでテキパキ段取りよく行いましょう。
本番
いよいよライブで起きがちなトラブルをご紹介します。
・チューニングずれ
「さっきチューニングしたばかりなのに・・」となぜ?と思うでしょう。
ギターの弦は金属製で金属は熱によって伸びたり縮んだりします。
本番では練習中と違い、スポットライトによる熱によってギターチューニングに影響を及ぼします、チューニングに問題ないと思っても一曲目の前や曲間でこまめにチューニングを行うようにしましょう。
・照明による演奏の影響
練習の時と違い、本番ではきらびやかな照明が自分たちを照らします、時にはストロボライトやスモッグのような演奏を邪魔になりがちになる演出も演奏中に起こります。
なかなか事前の対策は難しいですが、前もってそういう場合があると知っておくだけでも大きく違います。
また普段から手元を見ないでも演奏ができるようにしておくことでそういう事態になっても落ち着いて演奏ができるようになります。
不安な方は事前にライブスタッフに伝えておくと演出内容も考慮してくれると思います。
・足元のコード類確認
本番中では手元やメンバー、客席に視線が向きがちで足元がおろそかになりがちです。
特に舞台を動き回るようなバンドの場合は事前に自分の行動する範囲の足元の配線、機材の位置などを確認しておくようにしましょう。
演奏中にギターシールドが抜けたりエフェクターの電源コードをひっかけて抜いたり、最悪転んでしまうので、シールドを長めにしたりエフェクターをアダプター駆動でなく電池での駆動(もしくはその両方)をおすすめします。
(自分はエフェクターを購入する際”電池駆動ができるか”を一つのポイントに選んでいます)
・替えのピック
本番はどうしても変な力が入りがちで演奏中にピックを落としてしまうことが多々あります、そんなときのために替えのピックをマイクスタンドやアンプの上などすぐに手に届くところに置いておきましょう。
いかがだったでしょうか?
以上のことを気を付けてバンド活動を行えば、初ライブでも落ち着いて望むことができると思います。
最後に繰り返しになりますが、初ライブから大成功するようなバンドなんて稀で、むしろ失敗を経験したほうが今後の課題としてバンドとして良い経験となる場合が多いです。
なので初ライブを控えた初心者バンドの方には失敗を恐れずライブを楽しんでもらえたらと思います。
リハスタ定番アンプ100%使いこなしガイド ギター・マガジン
- 作者: ギター・マガジン書籍編集部
- 出版社/メーカー: リットーミュージック
- 発売日: 2014/11/14
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
良ければこちらの記事も合わせてご覧ください。