ギタブロー

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BOSS ME-33 マルチエフェクターレビュー

ME-33 BOSS に対する画像結果

みなさんはBOSSのME-33という機種をご存知でしょうか?

BOSSというとエフェクター界の重鎮で誰しもが知るメーカーです。

 

コンパクトエフェクターばかりではなく、GTシリーズやMEシリーズといったマルチエフェクターのラインナップも取り揃えられており、もはや知らない人はいないのではないでしょうか?

 

その中でもマルチエフェクターシリーズの一つであるMEシリーズはME-80という機種が唯一現行機種で、その操作性の良さと音の良さから販売から長らく人気の機種になっています。

 

ME-33という機種はそのもっと前世代の機種にあたるマルチエフェクターなのですが、

知らない人も多いちょっとレアな機種だったりします。

今回はそんなBOSS ME-33の紹介をしていきたいと思います。

 

 

 

 

BOSS ME-33とは?

ME-33とは2001~2002年のごく短い期間にだけ製造されており、同時期にはGT-6が販売されていました。

 

当時はLINE6などのアンプシミュレーターの流れもあり、BOSSとしては初のCOSM搭載マルチエフェクターとしてリリースされた記念すべきモデルになります。

 

COSMの技術が使われているのはアンプシミュレーターとギターの特性を変化させるトーンモディファイの部分になります。

 

当時としては大画面モニター、前機種のME-30で画面の光度の無さによる視認性の悪さを改善したバックライト機能。物理つまみ搭載によるコンパクトエフェクターのような操作性など革新的な機能が盛り込まれていました。

 

 

ME-33のスペック

ME-33の特筆すべきポイントは何といってもCOSMによるシミュレーター機能だと思います。

 

トーンモディファイはシングルコイルのギターをハムバッカー風にしたり、ハムバッキングをシングル・ハーフトーンに変化させるほか、アコースティックシミュレーターも内蔵されています。

 

アンプシミュレーターは自社のJC-120のほか、FENDERアンプをシミュレートしたと思われるものやマッチレス、メサブギー、マーシャル、メタルなど6種類のモデリング

 

歪みエフェクトはおなじみBOSSのコンパクトエフェクターモデリングですが、フィードバックという調整機能があり、これによりハウリングとは異なるフィードバックを故意的に起こさせることができる様です。

 

廃盤となったフィードバッカ―ブースターという機種を彷彿とさせる機能です。

 

 

 

ME-33のメリット・デメリット

 

ME-33のいい点はマルチエフェクターとしてすべての面でバランスよく機能が搭載されている点が言えます。

 

個人的な見解ですがコンパクトエフェクターではなくマルチエフェクターを使用するメリットとして挙げられるポイントに運搬性・機能性が挙げられ、逆にマルチエフェクターを敬遠するポイントに音質・操作性などが挙げられると思います。

 

現行のマルチエフェクターはこのメリットを伸ばしつつ、デメリットを抑えるように開発努力を行っていると思いますが、ME-33はその点において攻守ともにバランスのとれたエフェクターといえます。

 

運搬性

サイズは次第点で大きすぎず小さすぎずといったところですが重量が1.8㎏とプラスチックを使用したボディのおかげでサイズのわりにかなりの軽量化を実現されています。

 

また乾電池6本で駆動も可能なことからアダプターを持参しなくても良い点もポイントです。

 

機能性

アンプシミュレータと歪みエフェクターが同時使用でき、特にJC-120のアンプシミュレータがあるおかげで、ヘッドフォンで音作りをしていてもJC-120に接続したときを想定した音作りができる点がありがたいです。

 

また地味にアウトプット先の選択(アンプorライン・ヘッドフォン)がワンタッチでできる点が素晴らしく、ほかのエフェクターではパッチごとに設定しなおさないといけなかったり、変換の選択肢が多すぎて煩わしくならないのがグッドだと思いました。

 

エフェクトについてはFX1、FX2といったエフェクト項目が設けられているのが斬新で歪みエフェクターを使用せず、例えばフェイザーとヒューマナイザーといった組み合わせができたり、イコライザーをアンプの前後どちらに配置するか選べたりと細かいところで拡張性があります。

 

またマニュアルモードに設定するとアンプシミュレーター・FX1・FX2・モジュレーション・ディレイにペダルと計6種のエフェクトのオンオフができるのも魅力です。

 

ME-80はフットペダルが多いためさらにオンオフできるエフェクトが増えますが、個人的にはリバーブなどはオンオフしたりしないのでME-33程度がちょうどいいと感じます。

 

音質

マルチエフェクターでよく言われる歪みですが、”使いよう・音作りのしよう”といった感想です。

 

サクッと使おうと思えば使えますし、細かいところまで音作りをこだわりたいという方はアンプシミュレータやイコライザー(ミドルが周波数を選択できる)・トーンモディファイを駆使すると追い込んでいけると思います。

 

またEZトーンといった音作りの参考例のようなパッチを呼び出せるため、ジャンルごとに分けられたそのパッチを聴いてそこから好みのサウンドに調整していくのもいいかもしれません。

 

空間系に至ってはバリエーションこそ少なめなものの音質面では不満は感じませんでした。

 

ディレイもアナログディレイなどの選択はないものの、ディレイ音にトーンがあるおかげでアナログディレイ風にすることも可能です。

 

操作性

前機種のME-30はモニター画面にライトが搭載されておらず、暗い場所・明るい場所問わずとても見にくく、見る角度を工夫しなければならなかったのに対しME-33はライトが搭載されたことで改善されています。

ですが現代のLCDほどの視認性はないためほどほどといったところです。

 

音作りまでのスピーディさは早い方でエディットモードのような段階を踏むことなく、エフェクト選択&設定変更できたり、ペダルに至っては専用のボタンをポチポチと押すだけでアサイン内容や接続順など選択できるためストレスフリーで行えます。

 

また通常のモードからつまみを動かすことでもすぐに設定の変更が行えますが、例えばディレイつまみの場合つまみを回すことで画面には0~100の数値で変更されますが、これはタイム・ミックス・フィードバックがそれぞれ連動して値が変更されてしまうのでちょっと注意です。

 

なので使うとしたらざっくりとした使い方でしか値を調整したくない人か、エフェクトのオンオフだけ先に行い、通用モードでつまみを回してからまた個々のパラメータを微調整するような音作りの手助け的な使い方になるためちょっと使いにくく感じます。

 

ちなみに歪みエフェクターとアンプシミュレータがオンの時にトーンを回すとそれぞれのイコライザーの値がすべて変わるので注意です。

 

 

現代でも使用に耐えれるのか?

現代でも使えるかは用途に合う人ならば、、といった感じで

その用途に合う人とは

 

”ある程度の音作りの幅がある”

”そこそこ軽い”

”ライブでも不便に感じないくらいのフットスイッチ数”

”音作りのしやすさ”

”細かい機能の充実(AUXイン、電池駆動など)

”安価”

 

などが大体65~70点くらいの満足度で一通りの機能がついていることだと思います。

 

意外とこれらのすべてのポイントが備わったものってなかなかなく(大体重量とフットスイッチ数が相反する)ぎりぎりの隙間ニーズのような気がします。

 

ただやはり古い機種なので今の機種と比較するとそのクオリティはそれぞれ劣るかなといった印象です。

 

 

総評

ME-33はBOSSの生産したマルチエフェクターの中でも製造期間が最も短く、ある意味レアな製品にもかかわらず、中古市場では5000円ほどで買えてしまいます。

 

一通りの機能を7割くらいのクオリティで満たしてくれる本機種は現代にはありそうでないオールインな印象です。

 

中古市場で見かけたらぜひ手に取ってみてください。

 

 

 

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