ライブ経験のある方なら必ず失敗したライブ経験の一つや二つあるかと思います。
小さなトラブルから、中には致命的な失敗につながる大きなミスをしてバンドメンバーやお客さんに迷惑をかけてしまった方もいると思います。
何度もライブを行っている方ならまだしも、それが初めてのライブ経験だったりする方だとトラウマ状態になって次のライブ出演を躊躇してしまうかもしれません。
また、これからライブを行う方も不安からこの記事を読んでいるかと思います。
この記事は自身の経験から、ライブの時に起きたトラブルや、その被害、反省点などを挙げていきますので、これからライブの方にはその予防・対策を、ライブが失敗に終わった方には反省とショックの緩和に役立ててください。
本番に限ってギターの弦が切れる
普段の練習中では起こったことがないのに、本番の演奏中に限ってギターの弦が切れてしまうということは実はよくあることです。
というのも、本番のステージというのは多少なりとも緊張してしまうもので、演奏にも力が入ってしまうものです。
そうなると普段以上にピッキングが強くなってしまいギターの弦が切れやすくなるというものです。
そう考えると本番にギターの弦が切れるという現象は単なる不運ではなく、ライブ毎に起こりうるトラブルといっていいでしょう。
演奏中にギターの弦が切れてしまうと心理的に演奏を止めて仕切り直したくなるものですが、演奏の最中で演奏をストップしてしまうとオーディエンスをしらけさせてしまうので逆効果になってしまいます。
演奏中にギターの弦が切れてしまった場合はライブ全体の成功を優先させて、曲が終わるまで切れた弦の状態でできるだけのパフォーマンスを行うようにしましょう。
自分の知っているバンドでは演奏中に弦が切れてしまい、ギターソロが弾けなくなるとマイクで口でギターソロのフレーズを歌って乗り切ったアーティストもいました。
それを聞いたオーディエンスは逆に盛り上がり、スタジオスタッフにも絶賛されたといっていました。
ギターの弦を切れたときは、ギタリストとしての成功よりバンド演奏全体の成功を優先しましょう。
ではどうすれば予防できたか?
それはギターの弦交換をライブ前に行っておくことが一番だと思います。
ライブ本番直前に行う方もいますが、自分はライブの3日~1週間前に弦交換を行うことをお勧めします。
理由としてはバスタブ曲線という原理に元づくもので、弦の替えたての状態もまた逆に危険というものです。
もし弦交換の仕方がよくなかったり、替えた弦が元から切れやすい状態であると本番に弦が切れやすくなる原因になりうるのです。
なので自分は弦を替えてからしばらくたち、安定してきた時期にライブ演奏の時期を合わせています。
演奏中に急に音が出なくなる
このトラブルもよくある事例です。
原因としては、ギター本体、シールド、エフェクター、パッチケーブル、アンプ本体と様々です。
ギターの演奏が急に消えてしまうと、ギタリスト自身だけでなく、ほかのメンバーにも動揺が広がり最悪演奏が自然に止まってしまう恐れがあります。
そうなると上記で表記した”オーディエンスをしらけさせる”結末にさせてしまいます。
まずは各パートが演奏中に機材トラブルが起こった場合、演奏を止めずに最後まで通しきるという決まりをメンバー間であらかじめ意思統一しておきましょう。
次は機材トラブルを起こさないような予防法ですが
機材の不調というのは普段の練習中にもその前兆が見られることが多いです。
普段から機器のノイズや音切れ等を見逃さないようにし、1度でもその症状が見られた場合買い替えをお勧めします。
また、ライブハウスに設置されているギターアンプのような使い慣れていない機器を使う場合もこういったトラブルに見舞われます。
本番の前にはリハーサルがあるので、その時にでも機材の使用法についても十分スタッフの方に聴いておくようにしましょう。
エフェクターに関しては本体だけでなく電源供給部分のトラブルにも気をつけておかなければなりません。
電池を内蔵できるエフェクターに対しては電池を入れた上にアダプターを接続して、2重で対策を行っておくと安心です。
では本番に起こってしまった場合はどうするべきか?
原因の究明はとりあえずおいておいて、その時はとにかく演奏を優先しないといけません。
とりあえずはギターからギターアンプへ直接つなぎ、とにかくその曲中でできるだけ早く音が出せる状態に戻してオーディエンスをしらけさせないようにしましょう。
また、可能であれば予備の機材を準備しておくことも大切な事かと思います。
プロのギタリストがBOSSのエフェクターを愛用する理由に「どこでも売っているから」ということがよく挙げられますが、その本位は出先でのライブで機材トラブルに見舞われても身近の楽器店で購入し被害を最小に抑えることができるというリスクマネジメントに基づいての選択といえます。
選曲ミス
ライブ本番だけでなく、練習を始めた瞬間から感じることかと思います。
ライブをする方には有名アーティストのコピーバンドを楽しむ方も多いと思いますが、
・ライブに向けてどんな曲を演奏したいのか?
・どんな曲ならオーディエンスを楽しませることができるのか?
など考えることはとても大切なことです、しかし、それと同時に
・「自分たちの実力に見合う(演奏可能な)曲かどうか?」
という判断がとても大切になります。
バンド経験があまりないメンバーほどこの考えがおろそかになっている傾向にあり、たびたび無謀な挑戦をする羽目になります。
といってもバンドスコアを見ながら選曲ができるわけじゃないので演奏の可否を判断することは意外と難しいというのも事実です。
また、「自身の成長のためにちょっと難しい曲をしてみたい」という考えでの選曲ならなおさら無謀な選曲になりがちなのは言うまでもありません。
では、どうすればいいか?
・バンドメンバー全員で選曲に参加する
演奏難易度というのは同じ曲でもパートごとで異なります。
演奏ができるかどうかの判断はその本人が判断すべき問題なので必ず全員で行いましょう。
・候補曲は最後まで聴いてから判断する
これも意外とおろそかになりがちなポイントです。
さっさと結論を急ぎたいがために前半の雰囲気だけ聴いて選曲を決めてしまうパターンです。
曲のアウトロ部分で難解なギターソロがあったり、ボーカルの実力以上の高音域の転調やラップパートがあったりするので、最後まで聴ききってからの判断をお勧めします。
・判断材料にYouTubeなどの弾いてみた動画を参考にする
普通選曲をした後に楽譜は用意するもので、それまでは具体的な演奏難易度はわからないと思います。
そこで参考にしてほしいのは”弾いてみた動画”です。
ある程度有名な曲であればそのパートを弾いている動画があり、その演奏動画を見て、自分でも真似できそうかどうかの判断材料にすると、事故率はかなり下がると思います。
また、実際練習を始める際にもメリットが大きく、
ある部分のフレーズ練習に行き詰ったとき、弾いてみた動画がある曲を選曲しておくと楽譜を読むだけではわからなかったリズムや指の運び方などが分かるためスムーズにコピー作業がはかどります。
・出来ればボーカルの好きな曲を優先する
これについては賛否両論があるかと思いますが、自分の意見を述べさせてもらうと、
”ボーカルはバンドの顔”でありボーカルがよくなければそのバンド全体が良くなく映ってしまいます。
逆にボーカルが生き生きとしたバンドというのは多少他のパートがおろそかでも何となく形になるものなので挙げさせてもらいました。
・選曲が決まったらすぐに練習に取り掛かってみる
すぐに練習に取り掛かることはもちろん大切なことですが、それとは別の理由で挙げさせてもらってます。
その理由というのが
”実際取り掛かってみてどうか?”という判断をできるだけ早く行うためにすぐに練習に取り掛かってほしいのです。
実際取り掛かってみて自分には不可能だと判断したらメンバーに選曲の再考を提案するべきだと思いますが、そのタイミングは早ければ早いほどいいという理由ですぐにすべきとのことなのです。
一度決まった曲をまた再考する提案をすることは躊躇してしまいますが、今後の練習~本番までを楽しく、成功へ導くためには勇気をもって言いましょう。
スケジューリングのミス
学生バンドであればさほど問題にはなりにくいポイントですが、
社会人同士のバンドとなると重要な問題となってくるのが
”練習日などの予定を合わせる”
ということです。
バンドメンバーで共通の休みの日はあるのか?
夜の仕事をしてるなど世間と予定が合わせづらくないか?
ライブ当日は確実に休みを調整することができるのか?
などなど単に演奏レベルや仲の良さだけではない問題が山積みとなります。
ここをしっかりとマネジメントしておかないと練習不足であったり、メンバーのドタキャンなどに繋がります。
・バンドメンバーは最少人数に抑える
仲のいいグループでやりがちな過ちです
たくさんの人数でワイワイとバンドをすることはとても楽しいことですが、その分予定が合わせづらくなることは明確だと思います。
また、人数が多くなるに従いメンバー間の温度差なども生じやすくなるのでバンドとして維持する難易度が上がります。
・ライブの日程は余裕をもった設定を
実際にバンド活動を行ってみると、学生の頃とは異なり、練習する時間やスタジオでメンバーと合わせる機会が少ないことに驚くことも多々あります。
また、先ほどのスケジュールの確保のためにもライブの日程は余裕をもって設定することで、無理のない練習時間の確保や予定の調整ができます。
いかがだったでしょうか?
その他のトラブルやその対策方についても以下の記事に載せてますので良ければどうぞ。
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