ZOOMの3桁シリーズ化しました。
今回は
・ZOOM GFX-707
ジャンクで1500円で購入
スペック:
歪みモジュールにアナログ回路を採用。
イコライザーモジュールが4バンドイコライザー+低音域の帯域を選択可能。
ペダルにミニマムボリュームやHI、Loなどの調整可能。
ドラムマシーン初搭載
フレーズサンプラー搭載
良いところ:
歪みがアナログなのは◎。
イコライザーやペダルがまとも。
ディレイ+リバーブなど今までの廉価機種ではなかったエフェクトの重ね掛けができる。
マスターボリューム、キャビシミュ、gain,mod,rivarbの調整をエディットモードレスで調整可能。
悪いところ:
前機種までのエディット方法に比べると少し面倒。
他機種と同じ電源ケーブルをとるとノイズが発生する。
コメント:
いやー、この機種はZOOM史上屈指の名機だと思います。
コンパクトマルチエフェクターの完成形ってやっぱり
歪み系にアナログを採用している。
電池駆動可能。
音作りのしやすさ。
ペダルアサインの自由度の高さ。
軽さ、小ささ。
だと個人的に思っていいます。
デジタルの歪みが必ずしも悪いとは全く思っていませんが、やっぱりアナログ回路を採用した歪みは音作りが1段階やりやすくなる感じがします。
いわゆるデジタル臭さを消さないといけないって工程が省かれるからかなと思いますが・・。
歪み自体のクオリティも申し分なくて
自分はOD-2とCMP+DISTをメインの歪みとして使ってました。
ただOD-2は歪みを上げていくとTS系のような歪んでないドライ音がかすかにミックスされるような感じが少し気になりますが、、
ディストーションはシャキッとしててブリッジミュートなんかをするとデジタルものの歪みとは一線を画します。
コーラスなんかも2種類あったり、MODモジュールにもディレイやエコーが搭載されていて、riverbモジュールにもディレイがあったりディレイ+ホールみたいな複合エフェクトがあったりと・・とにかくかなり充実した印象です。
エフェクト数や調整できるパラメータが多ければ多いほど音作りがわずらわしくなっていくものですが、個人的にこのぐらいがその限界のラインです。
サンプラー機能は良いのですが、たった6秒しかないんですよね、、
この時代的には仕方ないような気がしますが今の30秒や80秒ほどループできるものに比べると見劣りします。
ドラムマシーンは自分はあってもなくてもいいかなって感じで
欲を言えばAUX INがあればよかった。
後継機種のGFX-707ⅡにはAUX INが搭載されているんですが、残念なことに歪み系は当時の最新技術”VAMS”搭載に代わってしまい、アナログの恩恵が受けられなくなりました。(VAMSはVAMSでいい音なんですけどね)
購入した当時自分は
「歪みはやっぱりコンパクトエフェクターがいいのかな」と
コンパクトとの組み合わせを前提に
ミニマムボリューム搭載のマルチエフェクターを探してこの機種にたどり着いたんですがつないでびっくり、「このマルチの歪みでいいんじゃない?」と思えるくらいで
冷めかけたマルチエフェクター熱がまた再燃いた原因の機種になりました。
ただコンパクトエフェクターとの相性が悪いのか、同じ電源で接続すると大きなホワイトノイズがしたり、707に歪みの前段にコンパクトでブーストしてもあまりいい音にならないのが少し残念な点でした。
また自分はジャンクで購入したんですが、その理由が
”入力ジャックがぐらぐらして、音が途切れます”とあり、
案の定入力ジャックの半田割れを起こしていました。
やっぱり外装にジャックが固定されてないエフェクターはここから問題が出てくるみたいで、今回は半田をし直して修理できましたが、ライブやスタジオで酷使するには少し気を遣ってしまいます。
自分はこういう理由からライブで使うマルチエフェクターを選ぶ基準にジャック部分の固定を判断材料の一つにしています。
もともとコンパクトエフェクターと一緒に使う予定だったので
707を挟んで両側にコンパクトをおけばジャックの抜き差しを最小限にできるかなと思っていたのですが、上記のような理由であえなく不採用となりました。
ただ耐久性やほかのコンパクトとの相性を抜きにすればほんとに完成されたコンパクトマルチエフェクターだと思います。
ギグバックに入るサイズでこれほどの条件を満たしているマルチエフェクターは陸で言えばBOSSのME-30 くらいじゃないでしょうか?
ME-30 はミニマムボリュームがないのが惜しいけど、、
あとエディットレスでつまみによって音色の調整ができるのは後継機種のG2なんかにも継承されてますが、やっぱりノブ式のコントロールはなかなかシビアで数値を1だけ動かしたいときも行きすぎたりしてストレスに感じることがあります。
ME-70を試奏したときはびっくりするほどリニアにノブの位置と数値が反応してストレスフリーで音作りができたのでこのレベルであれば問題ないのですが・・
色々書きましたが著者の中でもかなりお気に入りのマルチエフェクターに入るエフェクターです。
リサイクルショップなどで見かけたらぜひお試しください。
他の機種も紹介してます。