前回の記事ではZOOM 505を紹介したのでその流れとして
その次世代機の505Ⅱを紹介します。
・ZOOM 505Ⅱ
1500円ほどで購入
スペック:
前作のZOOM 505のヒットを受け、その改良版がこのZOOM 505Ⅱで
プリセレクト機能やバンクホールド機能はなくなってしまったものの基本的には505の完全上位互換です。
当時の販売価格も6000円ほどで”ギターの次に買うもの”というキャッチフレーズ通り音作りしやすい操作性も特筆すべき点です。
また歪みとしてのアンプシミュレーターも搭載され、フェンダーやマーシャル、メサブギーやピーヴィーっぽいアンプのモデリングサウンドが楽しめます。
良いところ:
アンプシミュレーターの歪みがかなり使いやすい。
ディレイモジュールにTIMEの項目が別個で調整できる。
アナログディレイ的な”エコー”が使いやすい。
音作りが素早く簡単にできる。
とても軽く、電池持ちがよい(アルカリで約27時間)。
イコライザーに加え、高・低音域を強調できる”コンツァー”があるため音作りの幅が広がった。
悪いところ:
前作の505でもそうだがフットペダルが隙間なく横並びのためプリセットを変更しようとしても誤って同時押ししてしまいチューナーモードになってしまう恐れがある。
後継機種のG1やG2はその点を改善してフットペダルを離した構造にしている。
コメント:
この機種は著者お気に入りの機種の一つで、前機種の505より薄くて軽いためメインのエフェクターボードのほかにもしものための予備としてギターケースのポケットにも忍ばせやすいし、プラスチック製のCDケースとかにも入るのが地味に良いですね(笑)
あと歪みがかなり実用的なレベルに上がっていて、JC-120 につなげると現行機種のアンプシミュより全然使いやすいサウンドだと感じます。
現行機種はヘッドフォンで聞くとめちゃくちゃいい音なんだけどそれをスタジオのアンプで再現しようとするとかなり苦労するし似てるからといってバンドアンサンブルとして”いい音”とはまた違うのかなということに気づかされます。
↓話がそれるので読み飛ばしてO.Kです。
・なぜ古いマルチエフェクターを買い漁るか?
話はそれますがなぜ自分が古いマルチエフェクターをこんなにも買い漁るか?
最新機種のものを買えば済む話じゃないのか?と思われる方がいると思います。
なぜこんな謎の沼にハマったか?
著者も昔はデジタルエフェクターは新しくなるほどに良いサウンドになるはずと信じて疑いませんでした。
GFX-1を購入したときそこそこいいサウンドに感動し、
「こんな古い機種でこの音なら最新機種の上位モデルはどんなサウンドなんだろう?」
と思い、同メーカーの当時の最新最上位機のZOOM G5n を購入しました。
楽器店でBOSS ME-80と弾き比べをしましたが
ZOOM G5nのアンプシミュレーターのクオリティに感動し即買いしました。
自由度がかなり高いおかげで音作りに苦労し、スタジオのアンプで鳴らしたサウンドとの違いに四苦八苦しながらある日おもむろにGFX-1を使って音を鳴らすと
「あれ?こっちのほうがいい?」となったんです。
おそらく自分がG5nを使いこなせてなかっただけだと思うんですが、
G5nで何時間も苦労して「こんな音にしたい・・」と作った理想の音がGFX-1のささっと作った音のほうが理想に近かった時に「機材は値段や新旧じゃないんだな」と気づかされました。
考えればコンパクトの歪みエフェクターなんかは個性や好みで何種類も購入するのにマルチエフェクターではそんなことは起こらないのはおかしいと思うんですよね。
マルチエフェクターの歪みエフェクター一つとってもそれぞれの機種で個性があるから古いエフェクターといって”悪い”と決めつけるじゃなくて理想のサウンドと機能を探す旅も良いかなと思ったわけです。
話を戻します。
この505Ⅱのアンプシミュレータは”程よく”似ていてJC-120なんかで使用しても「歪みエフェクター」としてちゃんと使えるものだと思います。
G5nとかの最近のアンプシミュレータは宅録とかで本領を発揮するような気がします。
この動画をみてもそんなに悪くないと思いませんか?
ユーチューブも録音環境によるんだと改めて感じます。
また電池の持ちも重要です。
新しい機材になるのに反比例して電池の持ちが悪くなる傾向で、
せっかくのバッテリー駆動でも電池で4時間とかだと電池切れが気になってあまり使う気になれないんですよね。
その点505Ⅱはアルカリで約27時間も持つのでライブの時だけでなく普段の練習でも気にせず電池が使えるのでそのあたりストレスフリーで使えて良いですね。
ただイコライザーがこの機種は複雑で1~50の中のプリセットを選ぶという特殊性で505よりもコンツァーが追加されたぶんまだマシですが難しいです。
なので”ギターアンプのイコライザーをフル活用して最終的に細かい調整を505Ⅱのイコライザーで補正する”やり方で音作りしています。
マルチエフェクターユーザーに特に多い”JC-120 のフラット設定”をできないですが本来の”ギターアンプとエフェクターの両方で音作りをする”という原点に帰らせてくれます(笑)
このエフェクターの音作り方法も画期的で後継機種のG1やG2なんかにも引き継がれるほどでスタジオ先でもすぐに設定の変更ができるのが素晴らしい。
最近のエフェクトの数やパラメータが膨大で並べ替えが自由だったりするマルチには失われたメリットだと思います。
とにかく安くて軽く、気軽に使えるマルチとしてお勧めだと思います。
前機種についても紹介してます。