いざエレキギターを始めてみようと思っても、
「続くか分からない」
「そもそも良いギターの値段の相場が分からない」
「エレキギター以外にも必要なものがあるならそんなにお金がかけられない」など、
ギターを購入する前から不安に感じられる方も多いのではないのでしょうか?
そういう方がネットなどで色々調べると
「安いギターで始めると長続きしない」
「初心者は安いギターから始めればよい」
と”ギター、初心者”と調べるとこのような意見を聞くことがあります。
どちらの意見もよく聞くワードで、どちらの意見を聞けばいいのか混乱されると思います。
また、そもそもいくらからが高価なギターと安価なギターの境目なのかもわからない方が多くいらっしゃると思います。
今回は初めてギターを購入される方に高価なギターと安価なギターの違い、安いギターで始めるうえでの注意点などを紹介していきたいと思います。
解説を始める前に、、
さて、安いギターの購入が良いか悪いかを説明する前に前置きをしておく必要があります。
それはまず安価なギターに対してこれだけきれいに意見が分かれる理由を説明する必要があるからです。
なぜギター歴が何十年もあるようなギタリストが無数にいる中で統一された意見にならないか?
その理由は
その人の大事にしている
価値観によって、安価なギターがその人の中で「アリ」か「ナシ」かで分かれている
ということを念頭に置いておいてほしいと思います。
ご覧になっている方は”できるだけ安くて質のいいギターが欲しい”と考えられていると思います。
ただ、このギター界ではこの”質”という所がどの部分を指すのかが違ってくるため、さまざまな意見が飛び交い、皆さんが混乱する原因になっていいると思います。
このブログではそれぞれの意見を開設するとともに、よく聞く意見の中でもガセに近い情報の誤解を解くきっかけになれたらと思います。
なので、この記事を読んだ後に、あなたの価値観で安価なギターが「アリ」か「ナシ」か判断したうえで購入してもらえたらと思います。
安いギターはだめなのか?
ではまず、安いギターとはなぜ安い値段を実現することができるのか説明していきます。
ギターの製造コストを安く抑えられる主な理由は
・製造国が中国やインドネシア、韓国など比較的人件費が抑えられた場所で製造されている。
・使用している木材やパーツが安価で入手できるものを使用している。
・メジャーなデザインのギターをコピーしているため、デザインの開発費を押さえている。
・機械での大量生産による人件費の削減。
・ブランド名に付加価値がない。
という理由が挙げられます。
これらの事実をもとにすると、巷で飛び交う安ギター論争の中で何が正しい意見かそうでないのかが分かってくると思います。
・誤解その①:音が悪い
安いギターをお勧めしない理由としてよく挙げられるものに
「音が悪いから」という意見をたまに聞きます。
では何をもって悪い音というのでしょうか?
音楽の世界、特にギターに関しては良い音、悪い音の正確な判断基準というものはありません。
”安いギター” ≠ ”悪い音” であり、実際プロのギタリストでも安いギターを使用している方はいます。
彼らからするとそのギターの個性に惹かれ使用しているのであり、そこには値段の高い・安いは関係ないのです。
誤解その②:抜けが悪い・音が軽い
このような意見もよく聞きます。
しかしこの意見も上記で記述した、「ギターの個性」であり、悪い音ではないということを念頭においてください。
といっても、抜けが悪い・音が軽いといわれると誰しもが良い気分で購入する気になれないと思います。
では「良いギターとされるものはどういう音なのか?」というのをそういう人に尋ねると尋ねると、
「太い音」「抜けが良い音」
と返ってきます。
さて、ここで解釈の違いなのですが
”抜けが悪い、音が軽い”というのと”音が太い、抜けが良い”という言葉が実は同じ意味だとしたら皆さん驚かれるのではないでしょうか?
音が太いというのは
”耳障りな高音部分があまり出力されないマイルドなサウンド”
と解釈されます。
これは裏返せば、”耳障りな高音”=”よく聞こえる”=”音抜けが良い”
となるため、音が太い=抜けが悪い といえます。
また、
”音の明瞭さを邪魔する余計な低音部分があまり出力されないサウンド”
という解釈もできます。
これは裏返せば、”抜けがいい”=”低音部分があまり聞こえない”=”音が軽い”
となるため、抜けが良い=音が軽い と解釈できます。
じゃあなんでそんな二つの言葉があるのか?
それは、使用者の価値観でそのもののとらえ方が変わる、というのが原因ではないかと思います。
安いギターを目にすると、どうしても先入観でネガティブなワードが出がちになりますし、高級なギターを持つと、途端に「枯れたサウンドがいいね~」などと言ってしまうものなのです。
ここまで読んで、まだ信じられない方に
安価なギターと高価なギターを弾き比べた動画があるので一度ご覧になられるといいと思います。
どうでしょうか?
どちらが安価なギターか当てられた方でも、値段ほどの差は感じられなかったかと思います。
結論としては音の善し悪しは値段とは関係ないとのことでした。
安いギターの注意点
ここまでお話しすると、高いギターはただのぼったくりという認識になるかと思いますが、安いギターにもよくない点はあり、高いギターにはそれ相応の理由があるのも事実なのです。
ここが値段の違い
安いギターと高いギターの値段の差を裏付ける、実用的な理由として
・加工の精度
・強度
が挙げられます。
加工の精度に関して
高価なギターでは一つ一つ手作業で加工しているものや、
機械を使った製造でも検品などにマンパワーがしっかり注がれているため、
使用している間に不具合が生じにくいといった利点があります。
プロの方が有名メーカーや高価なギターを使用する理由に「好みの音・形だから」というのもあるかと思いますが、
「安心感を値段で買っている」
という理由も暗にあるかと思います。
プロの現場で商売道具として使用するギターが、どこの誰が作ったか分からない、急に音が出なくなるかもしれない雑に作られたギターを使用することはあり得ないからです。
安いギターは人件費を抑えるため、機械で一気に製造されており、半田付けの作業なども現地のギターのことも良くわかっていないような人間が流れ作業で行っています。
また製造後の検品などもしっかりとされてないことが多く、塗装・木材加工・パーツの組み立て・電気回路の製造に雑な部分が見られることがあります。
強度に関して
加工精度が低いと当然、強度も弱くなることに繋がってきます。
またそれとは別の理由でも強度において悪影響を及ぼす因子が存在します。
それは
使用されているパーツ・素材が粗悪
ということが挙げられます。
最初に言ったように、安価なギターが悪い音とは限らないと説明しましたが、強度に関しては別で
安価なパーツは不調をきたしたり、壊れたりしやすいと認識しておいたほうがいいでしょう。
分かりやすい例でいうと、
みなさん誰もが使ったことがある100円均一のショップに並べられている商品です。
デザインや普通に使用する分で言えば、特にこだわりのない人にとってみれば必要十分なものが取り揃えられていると思います。
ただ
”一生もの”
”ミスの許されない仕事道具”
”命やケガにつながるもの”
としては100均のものでそろえるでしょうか?
もちろん、趣味でエレキギターをされる方は上記の条件には当てはまりませんが、
もし、あなたがこの先ライブなどでステージの上で演奏することになったら、、
舞台上でなにかトラブルが起これば少なからず恥をかいたり、迷惑をかけたりするかもしれません。
先ほどのプロギタリストの話同様
「安心感を買う」
という認識を持つと、不具合をきたしやすい”かもしれない”安価なパーツや素材は道具として多少不安材料になりえるといえます。
安いギターを買うときは・・?
周りにギター経験者がいる場合は購入時や購入後にこの点に気づき修理に出すようアドバイスをもらえるかもしれませんが、そのような知り合いもおらず初心者の方が一人でそのようなギターを手にしてもその不良品に気づくことができない恐れがあります。
せっかくギターを購入したのに音が出なかったり変なノイズが出たりしても対処の仕方がわからず、しまいにはギターを弾くこともやめてしまうことにつながりかねません。
「初心者こそ高いギターを買うべき」
という意見の真の理由は
不良品を引き当ててしまうリスクを避け(どんなに高価なギターでも可能性は0ではないですが)好調なスタートを切るためだといえるでしょう。
それでも”予算をできるだけ抑えたい”と思う方も多くいらっしゃるかと思います。
そのような方のためにギター購入後にチェックするポイントを紹介していきますので、自分のギターと見比べてもらい、不備な点があれば近くの楽器店で修理してもらったりネットでの購入なら返品してもらい”安物買いの銭失い”とならないようにしましょう。
購入後・購入時のチェックポイント
1.ギターとシールド(コード)、アンプ(スピーカー)をつなぎ、音がでるか?
2.そのときギター本体についているつまみ(Volumeつまみなど)を回すとちゃんと音量・音質が変わるか、ノイズなどが出ないか?
3.各パーツがぐらついていないか?
4.ギターボディにヒビやパーツに錆などがないか?
このあたりが安いギターに起こりうる不具合のポイントでありもし上記のようなことがある場合修理、返品を行うことをおすすめします。
ギターを購入すると保証期間を設けていることが多く、こちらの責任でなくギターに不具合があった場合、その保証期間内であれば修理や交換を無償で行ってもらえます。
保証期間を過ぎてしまうとその保証が受けられず、修理などにも有償で行う必要が出てくるためギター購入後すぐに確認することをお勧めします。
さらに簡単な方法として、
”店舗に行って実際に物をみる”
というのが確実だと思います。
楽器店では知識がある人間がギターを取り扱ってくれているため、不良品にも気づくことができますし、何かあればその店に返品などもしやすいため、ギターの善し悪しの判断に不安がある人におすすめの購入方法です。
いくらからが安いギターなのか?
この点については人によって意見が様々だと思いますが個人的には
1~3万円 までが安価なギター
3~5万円 までがやや安価なギター
5~10万円 までがミドルクラス
10~20万円 までがやや高価なギター
20万円~ が高価なギター
という印象です。
高いギターになるほど精度の高い加工がされていたり、グレードの高いパーツが使用されていたり、豪華な装飾が施されていたりしますが
そのことが必ずしもいい音につながるとは限りません。
何度も言いますが、ギターの音の善し悪しというものはなく演奏しているギタリストの好き嫌いで判断するものあり、そこに値段の高い・安いは関係ありません。
個人的おすすめギター紹介
さて、ここまでで説明した安いギターの条件から
できるだけ質が良く、できるだけ安いギターを見定めていきます。
着眼点は
・ブランド名に余計な付加価値がない
・製造メーカーが信頼できる
・王道のデザインで大量生産、デザイン料削減の恩恵を得る
という点からリストアップします。
・LEGEND
LEGENDは日本のARIA PRO2というメーカー元のブランドであり、日本企業という安心感と、王道なデザインからお勧めとしてあげます。
また、実際の店舗にも扱ってることが多いのも良い点です。
また同じ系列でBlitzというメーカーもあります。
スクワイヤは本家FENDERから正式に認められた本物のストラトキャスター、テレキャスターを名乗ることができるメーカーです。
本家直径ということもあり、その製造精度は妥協が見られません。
プロのギタリストでも使用する人がいるほどです。
ほぼどの店舗でも取り扱っているためかなりお勧めです。
・エピフォン
エピフォンは本家ギブソンの正式な廉価メーカーで正式にレスポールやSGなどの名称が使えます。
スクワイヤ同様本家直径ということもあり信頼性も高く、扱い店舗も多いためおすすめのメーカーです。
またエピフォンのカジノというギターはあのビートルズのジョンレノンが使用したことでも有名です。
いかがだったでしょうか?
エレキギターを趣味で始めようと思うとギター本体だけでなく、様々な周辺機材が必要になります。
そのことについても紹介している記事がありますので、良ければ読んでみてください。