最近話題のバンドで、フェスやライブイベントなどでも見かけるようになったバンド
”ハンブレッダーズ”
今回は今からハンブレッダーズに興味を持ち始めた方でも古参ファンに追いつけるよう、ここだけは押さえておきたいポイントと、おすすめ曲をご紹介します。
ハンブレッダーズとは?
ハンブレッダーズとは大阪出身のロックバンドです。
2020年にメジャーデビューを果たし、その後も全国ツアーやライブフェス、アニメ主題歌など数多くのシーンで見かけるようになりました。
画像右からベースのでらしさん、ギター&ボーカルのムツムロさん、ドラムの木島さんの三人構成ですが、実際のライブの場ではサーポートギタリストとしてもう一人加えた(主にうきさん)4人体制で行っています。
ギター&ボーカルのムツムロさんとドラムの木島さんは中学時代の時からの、ベースのでらしさんとは大学時代からの付き合いでバンドを組み、音楽活動を続けていたようです。
楽曲の特徴
ハンブレッダーのギター&ボーカルのムツムロさんはエレファントカシマシやサンボマスター、銀杏BOYZ等に影響を受けて音楽を始めたようで、その作曲冴えない男が歌う青春ロック的な演奏が特徴でした。
ですがメジャーデビュー後はそんな青春ロック系だけでなく、社会へのアンチテーゼを歌ったような曲だったりと新しい方向性にも範囲を広げているような気がします。
またライブではサポートギタリストのうきさんとベースのでらしさんがステージ上を駆け回るようなパフォーマンスもあったりとおとなしい・しっとり・大人な雰囲気というよりかは、若さ・明るい・爽快といった印象を受けるライブ内容となっています。
MCではムツムロさんだけでなく、でらしさんや木島さんも巻き込んで和気藹々とお喋りしてる様子どこか学祭を思い起こさせる様な雰囲気を感じます。
アルバム時系列順
ハンブレッダーズのバンド活動自体は高校時代から行われており、当時はリードギターがいたり、前身のベーシストがいる為今のオリジナルメンバーとは少し異なる形態となっています。
また、インディーズ時代の自費出版系のCDなどは流通量・情報も少ないため、これらの事を踏まえて今回は全国流通版からの紹介とさせてもらいます。
純異性交遊
イマジナリーノンフィクション
ユースレスマシン
COLORS
ワールドイズマイン
ギター
純異性交遊とイマジナリーノンフィクションはインディーズ時代の作品となっています。
純異性交遊
まず、ジャケット絵から目をひく純異性交遊ですが、そのアルバム名の通り主に純愛系の曲や自身の音楽に対する想いなどを楽曲に込められた作品が多い印象です。
アルバムの代表曲であるday dream beatは学生時代学校の帰り道に音楽を聴きながら帰る主人公の気持ちをよく表せていて共感できる方も多いのではないでしょうか?
イマジナリーノンフィクション
続いてはインディーズ2枚目のアルバムとなるイマジナリーノンフィクションです。
このアルバムは先ほどの純異性交遊からテーマが変わり、聴いてる人に少し考えさせる様なアルバムにしてみたかったとムツムロさん本人もインタビューか何かで言っていた様な気がします。
その発言の通り、恋愛系の曲は少なめですが逆に社会的弱者の世の中に対する憤りや大人になる事への考え方など、少し哲学的な雰囲気も感じられるアルバムとなっています。
このアルバムの代表曲である弱者の為の騒音はまさにそんな内容の曲となっており、インディーズ時代の曲でありながらライブでの演奏頻度の高い曲となっています。
またこのアルバムの数少ない恋愛?曲であるradio girlは作者のムツムロさんが当時好きだった声優さんのラジオ番組で自分の投稿が取り上げられた時の曲となっています。恋愛には遠く及ばない淡い想いの様な曲となっており、かなりグッとくる楽曲になっています。
ユースレスマシン
そして次はついにハンブレッダーズ初メジャーアルバムとなるユースレスマシンになります。
ここから正規メンバーであったリードギターが脱退(正確にはサポートギタリストへ降格だそうです)となり、3人体制(サポートギタリスト含めて4人)となります。
アルバムの内容は今までのハンブレッダーズらしさを残しつつ、よりキャッチーで聴く人の耳に残る楽曲となっています。
ここから作曲に正規メンバー以外のサポートギタリストの方も関わっている為聴く人にとっては印象が変わったと感じる方もいるかもしれません。
個人的にはこのユースレスマシンが1番好きで、全ての曲を飛ばす事なく楽しんで聴けるアルバムだと思います。
またサブ的なテーマで楽曲それぞれに世にある映画や漫画などからインスピレーションを感じ取って作曲された曲が多くあるそうで、初回限定版の楽曲解説のCDに本人自らのコメントで知る事ができます。
例えばこのアルバムの代表曲であるユースレスマシンは映画インターステラーをモチーフにされた様で役に立たない機械で世界を救うその設定に深く感銘を受けたそうです。
その他にも色々と楽曲ごとにテーマがありますが、ネタバレになってしまうので知りたい方はCDの購入をお勧めします。
COLORS
お次はハンブレッダーズメジャー初シングルとなるCOLORになります。
代表曲でもあるCOLORはテレビアニメ”真・中華一番”というアニメのエンディング曲にも採用されたことも大きな進歩を感じさせる作品になっています。
またPVも彼らの音楽遍歴を思わせるような映像になっていて、彼らがどんな活動を経て今ここにいるのかを感じられると思います。
メジャーデビューからこのころもコロナウィルス真っ只中でライブ活動がほとんどできない中でのCD販売に当時はこの曲がいつか生で聴くことができる日が来るのかと夢描いていた時期でもあり、ほんとに感慨深くなります。
またカップリングとして収録されているフェイバリットソングはカップリングなのにもかかわらずライブでの演奏頻度が高めの曲で、それだけにノリノリで素敵な一曲に仕上がっています。
ワールドイズマイン
次はメジャーセカンドシングルのワールドイズマインです。
このシングルの代表曲でもあるワールドイズマインはアニメ”迷宮ブラックカンパニー”の主題歌も務め、順調に知名度を伸ばしていく様子がうかがえます。
PVは彼らがゲームのキャラクターになって各ミッションをこなしていくような遊び心を感じさせるものになっています。
このPVに限らず、ハンブレッダーズは楽曲のキャッチ―さだけでなく、見る人が少し懐かしい気持ちにさせるような不思議な魅力があると思います。
※自身はそれを”学祭で友達のライブを見に行った時のような気持ちを思い起こさせる”といったニュアンスで表現してます。
またカップリングのファイナルボーイフレンドはインディーズ時代の楽曲のリメイクとなっており、純異性交遊に収録されてるそれとはまた違った良さを感じられると思います。
ギター
最後に2022年5月現時点での最新アルバム”ギター”についてです。
メジャー2枚目となる今作品はCMソングも含めた全14曲になっており、特筆すべきは”ライブハウスで会おうぜ”が収録されてるところでしょうか?
知らない方には何のことやらだとは思います。
実はこの曲はコロナ真っ只中でライブが行えず、ライブハウス自体もどんどん廃業に追い込まれていったまさに”音楽氷河期”を迎え、国民が自粛しているなかYouTubeのPVにUPされました。
そのPVには実際のいろんなライブハウスの映像とそこで演奏する彼らの姿が映し出されており、自身の音楽への想いとまたいつかライブハウスで演奏ができる日を願っている作品になっています。
動画が挙げられてからしばらくし緊急事態宣言の合間にやっとのこと行われたライブ(そのライブも着席式、声出し禁止、アコースティックライブ)でこの曲を聴いた瞬間自分だけでなくその場にいた多くの人たちが涙を流しました。
ムツムロさんは恋愛曲はもちろんですが、こういった”音楽に対するラブソング”が作れる点も素晴らしい魅力の一つだと思います。
おすすめ曲
逃飛行
この曲は今現在ではライブでの出演頻度は高くないものの、インディーズ時代には必ずと言っていいほど演奏していた曲です。
PVを見ていると脱退前のリードギタリスト(吉野エクスプロージョンさん)がいたころで、彼らの和気あいあいとした映像が楽しめます。
ハンブレッダーズの原点的なものがここに集約されてるような曲ですので是非聞いていてほしい曲です。
また、メジャー初アルバムとなる”ユースレスマシン”にもリメイクされた逃飛行が収録されています。
ちなみにPVでの逃飛行のベースは前身のベーシスト(もっちゃん)が弾いているものだそうです。
DAY DREAM BEAT
初の全国流通版アルバム”純異性交遊”の一曲目に収録されているこの曲も最近ではあまりライブで行わなくなったものの、のちの楽曲を聴くうえでも是非聴いておいてほしい曲になります。
というのもこの曲は、ムツムロさんの学生時代の登下校のことを歌った曲なのですが、そこから彼の音楽観が読み取れるものになっています。
ムツムロさんは自身の音楽観を歌った曲がいくつもありますが、その中でその価値観が変わっていく様子が分かり、より楽しめると思います。
DAY DREAM BEATはが学生時代音楽に出会ったことを歌っているので時系列的には彼の音楽歴のはじめといっていいでしょう。
弱者の為の騒音を
今までの恋愛曲や音楽観を歌った曲とは打って変わった曲になります。
ムツムロさん本人も少し違った考えさせられるような曲にしたかったといっていたとおりの楽曲になっていると思います。
イマジナリーノンフィクションのアルバムに収録されている曲ですが、現在でもライブ演奏頻度が高いため、ぜひ聴いておいてほしい曲になります。
銀河高速
この曲はメジャーデビュー直前に挙げられた曲になります。
この曲はムツムロさんが誰かの為じゃなく、自分たちのために描いた曲だということだで、実は正式にCD収録されていません。
”ユースレスマシン”の初回限定版のボーナスCD内にのみ収録されています。
自分たちのために描いた曲だといっていましたが、人生の行き詰まりや挫折を感じている人にとってとても刺さる曲だと思います。
またこの曲のギターソロはレコーディング本番中に考えられたものらしく、感情的で何かを訴えるようなサウンドが魅力です。
ライブでの演奏頻度も高いのでぜひ聴いておいてほしい一曲です。
ユースレスマシン
メジャー初アルバム一曲目となるこの曲はリードギターが変わったことにより、ギターサウンドがよりポップになった印象を受ける曲です。
ですが三人体制となっても彼らの音楽に対する姿勢には変わりないことはアルバムを通して聴くと感じることができると思います。
ライブでの演奏頻度も高いためぜひ聴いておいてほしい曲になります。
COLORS
”COLORS”のシングルに収録されているこの曲も彼ららしい曲で、「幸せは泡沫さ」と少しネガティブな印象をうける歌詞のあとに「描き足していかなくちゃね」とポジティブな歌詞になっている部分が個人的に好きな曲です。
ムツムロさん自身はネガティブな人間だといっていますが、そこから紡ぎだされるポジティブな歌詞は、ただポジティブなだけの人の内容と異なりとても説得力があるなと感じます。
他バンドですがBishのアユニDさんソロプロジェクトのPEDROというバンドでのアユニDさんの作詞にも同じ印象を受けます。
ワールドイズマイン
この曲もライブでの演奏頻度が高い曲です。
とてもライブ映えする曲で、ノリノリの雰囲気になれるようなテンポ感なんだと感じさせられました。
またベースのでらしさんがあまりされない「スラップ奏法」というのをされてる曲でもあります。
ライブハウスで会おうぜ
演奏頻度が非常に高い曲で、アップテンポな曲なのになぜかしみじみとした気持ちにさせる曲なのは前述した通りの理由になるこの曲は、先ほど紹介したDAY DREAM BEATの歌詞の続きのような内容にもなっています。
登下校中にヘッドフォンの中だけで音楽を聴いていた主人公がライブハウスで演奏する音楽に出会った曲で、「ヘッドフォンの外にも宇宙があったんだ」という歌詞はDAY DREAM BEATの「ヘッドフォンの中は宇宙」という歌詞の音楽観からの成長を感じ取ることができ、わかる人にはそこもぐっとくるポイントになります。
再生
この曲もDAY DREAM BEATに近い雰囲気の楽曲ですが、こちらは歌詞の内容からYouTubeから出会った音楽のことについて歌っている曲でより現代風になった内容になっており、今の中高生にはこちらの歌詞のほうが共感を得やすいのかもしれません。
同じような視点からここまで違った楽曲を創作できるのはほんとに感服する思いです。
最後に
いかがっだったでしょうか?
現在(2022年5月)でのハンブレッダーズのおすすめ曲とその紹介をさせていただきましたが、これからも彼らは今以上に有名になり、素晴らしい楽曲を生み出してくれると思います。
このブログから新たなファンが生まれてくれることを期待します。