ギタブロー

ギターのことや機材、バンドについて好き勝手語るブログです

ビンテージ(?)マルチエフェクター ZOOM G1u 編

ZOOMからG2.1uが発売され、

パソコンでギターの演奏を録音することがより手軽になりました。

 

G2シリーズはZOOMはパッチチェンジの切り替え速度が5msと当時最速(現在は1ms)でそれまでに感じていたレイテシーは全く感じなくなりました。

 

その後その廉価版としてG1が販売されるなどここからGシリーズが始まっていきました。

 

現在でも続くGシリーズですがその中でひっそり(?)と販売されていたマルチエフェクターがあります。

 

その名も”ZOOM G1u"

今回はそんなG1uを紹介していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

ZOOM G1uとは?

 


Randy Rhoads tone / Zoom G1U

 

G1uとはG1シリーズの派生機種で、見た目はG1と同じですがその後に"u”がついていることでこの機種はG1シリーズながらUSB接続端子が設けられており、パソコンと連携して音作りや”ZFX TOOL"を使った簡易的なレコーディングを行うことができます。

 

現在のようなエフェクトの自由な入れ替えや同じエフェクトを同時に使う等複雑なことはできませんが、操作性は前機種の505Ⅱを引き継ぎスタジオなどの現場でも素早く音作りが行えます。

 

 

 

 

G1uはここが違う

 

マルチエフェクターは基本的に新しい機種になるほど性能や音質は良くなっていくものです。

 

しかし、現行機種のサンプリング周波数が44.1khzなのに対し、G1,G2.G2.1.G1u.G7.1t.G9.2ttのサンプリング周波数が96khzと実は音質面で言えばこのG1uを含む旧Gシリーズのほうが優れています。

 

またG1uは「USBに接続できるようになっただけでマルチエフェクターとしてはG1と同じなんじゃないか?」と思われがちです。

 

しかし、歪みエフェクトの数が異なりG1で21種類なのに対しG1uは30種類となんと上位機種のG2より多く、数と種類はさらに新しいG2nuと同等の歪みエフェクト数となっています。

 

筆者はG2nuも所有していました

G2NuではCUBASEによるレコーディングが行えるようになっていますが、それをパソコンに取り込み、実際使えるようにするには少々面倒なため結局パソコンでレコーディングを行うときはZFX TOOLとG1uを使用していました。

 

 

 

歪みエフェクトの感想

 

本機で新たに搭載された歪みエフェクトは旧世代のものと比較しても格段にクリアさが向上しており、特に気に入ったのがMATCHLESS HOT BOXのモデリングでした。


「Matchless Hotbox」はジャズコでもマッチレスサウンドを鳴らせる?試し弾き!【魔法の箱研究所】

 

この歪みエフェクトだけは他と一線を画すクオリティで、その他の歪みエフェクトにわずかに感じられたデジタル臭さを全く感じませんでした。

 

後継機種でもG1uに搭載されている歪みエフェクトがいくつか搭載されていますがHOT BOXのモデリングだけはなぜかないみたいです。

 

アンプのモデリングはありますが、サウンドは全く異なるのでぜひ現在の技術で再現してもらいたいものです。

 

また現在のマルチエフェクターが「いかに再現度高くコピーするか」に力を注いでいるのに対し、本機はモデリングだけでなくZOOMオリジナルの歪みも充実させている点に好感が持てます。

 

既存のエフェクト・アンプを正解だと妄信せず、そのエフェクト・アンプをベースにZOOMならではの改良を行い

 

Z MP1 ・・DA MP1 と MARSHALL JCM800 の組み合わせ

Z DREAM・・MESA BOOGIE Road King SERIES II のLead チャンネルを元に仕上げたリード向けハイゲインサウンド

Z NEOS・・モディファイされた VOX AC30 の音をモデリングしたクランチサウンド

 

などコンパクトエフェクターでは体感することのできないサウンドを体感できるというのがマルチエフェクターの魅力であると思います。

 

上記のエフェクトは新Gシリーズにも継承されており、”Z WILD”というモデリングベースの歪みではありませんが、オーバードライブをさらに歪ませたサウンド(でもディストーションとも違う)を筆者はこのんで使用していました。

 

 

 

 

G1uの惜しいところ

 

・ルーパーがしょぼい

 

本機ではなんとフレーズルーパーが搭載されており、「デモ音源づくりに」と謳われていますがその録音時間は何と5秒間、、、

先日紹介したZOOM GFX-5でも録音時間は6秒でしたが、あっちはAUX端子が搭載されていたためギターフレーズの録音というよりは「練習したいフレーズ音源を部分的に録音し、再生しながら練習をする」というやり方ができたため便利でしたがG1uはAUX端子もないため実際使うのはかなりつらいものと思います。

gitarou.hatenablog.com

 

 

・ZFX TOOLの画面が小さくて操作しづらい

 

G1uを購入すると一緒に付随してくるZFX TOOLですが、操作も簡単にギターのレコーディングが行えるだけでなく、キーやリズムを設定するとベース&ドラムマシーンが搭載されているため、ギターだけしかもっていない・演奏できなくてもまるでバンドでレコーディングしたような音源が作れる素晴らしい機能をもったツールでした。(しかも手軽に←重要)

 

しかし、パソコンに画面を表示するとなぜか画面いっぱいに表示できずパソコンの2/3程度の大きさにしか表示できないため、細かな音量調整などがやりづらかったのが実に惜しい点でした。

 

 

 

 

まとめ

 

今回もニッチな機種紹介になりました

旧Gシリーズは現在のZFX-4でなく、1世代前のZFX-3のチップを使用しているため(G2NUまで)利便性においては現行機種に1歩及ばないところもあります。

 

しかし、内蔵エフェクトや独自機能、操作性などに着目してみると現在でも十分に使用できるだけでなく、現行機種よりも自分にとっては都合のよい場合があります。

 

古い機種だからと馬鹿にせずに自分の耳や手で感じてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

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